ここでは、『バルトックデザイン』の名前の由来についてお話したいと思います。
はじめに、私たちが作っているタイルの主な特徴は、「明るさ」と「丸みを帯びた質感」です。
英語で言うと、Bright And Round Tiles Of Kitano。
頭文字だけ並べると、 B A R T O K。なるほど!
実は、この単純な答えの奥には、もっと深い理由があります。読みたい方は続きへどうぞ!
イタリアの製品を日本で、また日本の製品を世界で、開発し流通させる際に、しばしばこう聞かれます。なぜバルトック?それってハンガリー人の名前ですよね。事業が、有名作曲家であるBartokと何か関係があるの?と。
確かに私はBartokが好きです。彼のことはもちろん、以前から知っていましたが、彼の音楽を聞き理解し始めたのは、ニューヨークに住んでいる時でした。Bartokとの出会いは本当に運命的なものでした。昔、East Villageにある中古CD屋さんで、私は一枚のCDを買ったのですが、その中にBartokのダンスの組曲が入っていたのでした・・・
私がBartokを好きなのは、彼が見事なまでに現代性と実験的なもの、伝統と民族的な本質という対立する2つの要素を兼ね合わせているからです。私はその両面性に惹かれ、Bartokは実行可能な「第3の方法」を示していると考えました。対立する2つのものからどちらかを選ぶのではなく、そのどちらも選ばないという方法もあるのだということを。
今までこのように感じたことはないでしょうか?
技術は我々を前へ前へと押しやるが、なぜそんなに急ぐのか、その理由さえ結局は忘れてしまう・・・ 一方で、過去を崇拝すれば、最後には剥製となって博物館で生きることとなる・・・
ちょっと考えてみれば、その極端な2つだけではなく、他にも選択肢がたくさんあることに気付くでしょう?
最も難しい問題が、極端に単純な解決策をもっている。
これはひとつの見事な自然の矛盾です。
一人のデザイナーとして、私は自然からのひらめきを探し求めています。花や、水の一滴、そして銀河。自然界で見られるような完璧なデザインは、単純であると同時にたくさんの意味を含んでいます。
デザイナーとしての私の探求はこの「単純であるが多義的なもの」を表現することにあります。これをsynthesis(シンセシス)と呼ぶことにしましょう。形や見栄えの美しさにとらわれると、デザイン
は表面的な活動に留まってしまいます。私は感動や感覚、香りや音をデザインしたかったのです。 機能や感覚的なものが形になったものが、深みのあるデザインだと考えています。
バルトックデザインの話に戻ります。私が自分の会社を始め、名前を考えるに当たって、私のデザインの使命をよりよく 表現するために"Synesthesia(共感性)"を用いることにしました。
あなたは色を聞くことができますか?きっとできると思います・・・もしそうじゃないなら・・・もっと注意して聞いてみてください!目に見えないものをデザインすることは、かなりの挑戦です。
Bartokが正反対の要素をうまく取り入れたり、語感を超えて様々なメッセージを含ませたりしていました。だから、柔らかく硬いという二面性を持ち、覚えにくく忘れにくい「バルトック」という語を社名
に組み込むことにしました。
バルトックデザインは、2つの要素から生まれる頂点を意味しています。"compromise(妥協)"という語がどっちつかずな感じを暗に含むのに対して、"synthesis"は両方に幅を持たせ、新たに調和した多義的な領域を創り出します。
Synthesisは変化しない頂点ではなく、むしろ、違った言語や文化、物質の間で活発に動く掛け橋として捉えられなければなりません。Bela
Bartokもきっと同じ考えをもっていたことでしょう。そして、今も温かい眼差しで見守ってくれていることを願っています。
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●●●は人間が住んでいる環境です。街が住みやすく、きれいで個性的だと人間にも良い影響を与えてくれるのです。イタリアでは家とは街の一部として考えます。だからこそ家づくりは自然に街づくりと繋がっています。家は住むための建物だけではなく外装などにもこだわってそれぞれの個性が出れば街全体はより元気になります。
ショップ紹介★バルトックアート・北野ギャラリー
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